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三重県ゴルフ連盟

競技報告

◆3eの日◆競技報告/県オープン 優勝インタビュー<涼仙GC>

2021/07/03(Sat) 01:57:46

森雄貴プロが2日間首位を譲らず、

3大会ぶり2度目の総合V。

ローアマは、石垣珠侑選手


第42回三重県オープンゴルフ選手権競技
2021年6月3日(木)・4日(金)
会場/涼仙ゴルフ倶楽部 7125yd Par72
参加人数/119名(アマ60名、プロ69名(うち欠場アマ2名、プロ2名)
天候/1R 晴れのち曇り、2R 雨
三重県ゴルフ連盟主催の3大オープンの一つ、三重県オープンゴルフ選手権競技。昨年は新型コロナ感染症予防の観点から中止だったため、第42回大会は2年越しの開催となった。会場の涼仙ゴルフ倶楽部は、広々としたフェアウェイや池泉廻遊式庭園が美しいコース。ほとんどのホールに池が絡んでいる上、大会の2日間は風速5メートル以上の超強風、しかも、1日目と2日目で風向きは全く逆になり、選手たちを翻弄した。グリーンコンディションもスティンプ、コンパクション、ピンポジションともに厳しくセッティングされ、スコアメイクを阻んだ。

1R
初日に首位に立ったのは、4アンダー68の森雄貴(グレイスヒルズ)だった。1打差69に原田大介(スタートアップスポーツ協会)、さらに70にさらに70に井垣璃玖プロ(天海工業)、71に小畑拓威プロ(榊原)が続いた。「グリーンが硬くて止まらなかった」とスコアを崩した選手が多かった中で、アンダーパーはこの4人のみだった。アマチュアのトップは、75ストロークの田中賢吾選手(三重白山)で総合では13位タイだった。
2R
決勝の2日目は朝から雨。時折激しく降った雨は午後2時を過ぎて小雨に、しかし、初日と真逆となった超強風は最後まで止むことはなかった。雨の予報を考慮し、第1組のティーオフは9時からと前日に変更されており、最終組スタートは11時20分だった。
強烈なフォローの風が吹いた9番(539yd、パー5)、18番(574yd、パー5)は、2オンを狙うマネジメントがドラマを生んだ。
その最大のドラマは、最終組で優勝を争った森と原田だった。
1打差でスタートした2人だったが、前半を終えて、は3バーディ1ボギーで2打伸ばし通算6アンダー、原田は2バーディ2ボギーで通算3アンダーとし、その差は3に開いた、しかし、激しい雨の中で、アンダーはこの2人だけであり、優勝争いはほぼ2人に絞られた感があった。後半に入り、原田が10番(383yd、パー4)でボギーを叩き、4打差となる。12番でがボギーを打つも14番で原田がボギーとし。再び4打差に。15番はお互いパーで、「森に軍配」の雰囲気があった。ところが、強烈なアゲンストの風が吹く16番(205yd、パー3)と17番(440yd、パー4)で、原田が連続バーディを奪取し、2打差に追い上げたのだ。「気がついたら、2打差になっていた」と森が振り返ったように、最終18番(574yd、パー5)次第で、大逆転もありうる状況になっていた。
18番は、第1打が打ち下ろし、グリーン手前には池がある戦略性の高いパー5。強烈なフォローの風が吹いていたこの日は、2オンを狙うか、確実に3オンで刻むか、マネジメントの妙も勝負の行方を見つめるグリーンサイドの楽しみだった。
は刻み作戦、原田は2オンを選んだ。
 原田の第2打
 森の第3打
原田は残り253ヤードを3Wで果敢に攻め、ピン左2メートルに寄せた。絶好のイーグルチャンス。それを見届け、は第3打、残り100ヤードを54度でショット。球は、なんと、原田よりも内側へ、ピン左80センチにぴたりと止まったのだ。2人の素晴らしいパフォーマンスに、大拍手と大歓声が沸き起こった。原田イーグル、森バーディでフィニッシュし、1打差で森が逃げ切り、2度目の優勝を決めた。
 ピンから2メートルが原田の球、その内側、ピンから80センチに森が寄せた

また、ローアマチュアは、決勝ラウンドで68のベストスコアをマークした石垣珠侑選手(メリノール学院高2年)が獲得した。
◆三重県 オープンの成績
成績<総合の部>は・・・コチラ(PDF)
成績<アマチュアの部>は・・・こちら(pdf)

★会場には速報ボードも設置され、オープンらしい雰囲気。


★表彰式は室内で行われた。

谷川憲三MGA会長からは「今大会はアマチュア選手で小学生も出場しており、幅広い年齢層が戦い、素晴らしい勝負になりました。素晴らしい舞台を提供いただいた涼仙GC、大会運営の皆様、本当にありがとうございました。コロナ禍で窮屈な思いをしているかとは思いますが、ゴルフの良さが認識されてきたこともあります。ゴルフは健康なスポーツです。今後も連盟として、普及にも力を入れていきたいと思っています」と挨拶があった。

<インタビュー>
◆総合の部◆
「2日間ともに、満遍なく良かった。最後の1打が最高」
優勝 
森雄貴プロ(グレイスヒルズ) 138=68、70(34、36)

安泰だと思われた勝負が激戦となり、最後の最後で、素晴らしい名場面に。皆を魅了した森の第3打は、本人も「この2日間で一番いいショットだった」と自画自賛した勝利の1打だった。
「今日はボギーが先行して苦しかったが、強い雨と風の中で耐えながらできた。後半も4打差あって、抜かれることはないだろうと思っていたんだけど、気づいたら2打差で。それでもボギーを打たなければと、刻みました。楽には逃してもらえないなあって気持ちでした」と森は心境を語った。2日間の作戦については、「2日目が雨予報だったし、初日にできるだけ伸ばしていこうと5アンダー目標にしました。一つ足りなかったけどまずまず予定通りできた。2日目はどこまで伸ばせるかでしたけど、先行逃げ切りできました。久しぶりの優勝が、とても嬉しい」と破顔一笑だった。
三重県オープンでは2011年にローアマ、2017年にプロとして総合優勝を飾っている森。4年ぶり(3大会ぶり)、2度目の栄冠となった。賞金150万円のほか、60インチ液晶テレビ、松阪牛10kg、さくらポーク10kg、清少納言宿泊券などの副賞、さらに1Rのベストスコア賞で賞金10万円も手にした。前回の優勝の時は、結婚直後だった森プロ、今回は長女の杏莉ちゃんも一緒に記念写真となった。
2位 
原田大介プロ(スタートアップスポーツ協会) 139=69、70(36、34)

1日目の1打差を逆転し、2015年の第37回大会以来の優勝は叶わなかった原田(37歳)だったが、決勝の上がり3ホールで追い上げたことは皆の記憶に残した。とりわけ、最後の18番。強烈なフォローの風にも乗り、ピン2メートルにぴたりとつけた第2打。大いに大会を盛り上げた原田だが、ショットの調子はここ数年悪かったとか。ところが、「昨年契約した三浦技研のアイアンがとてもよく、ショットの精度が上がっている。今はYouTubeでレッスンもしています。まだうまく話せないけど(笑)」と教えてくれた。三浦技研といえば、今年の全米女子オープン覇者となった笹生優花プロのアイアンとしても話題になった。
◆アマチュアの部◆

今大会のアマチュア選手は、4月に行われた2会場での予選を通過した54名が出場した。最年少は小学6年生の岡田健太郎選手(津市安東小)だった。
10位までの選手には副賞が贈られた。
優勝 
石垣珠侑選手(メリノール学院高2年) 147=79、68(33、35)

47位タイスタートの決勝ラウンドで、6バーディ、2ボギーの68をマーク。並み居るプロを押さえ、この日のベストスコア賞を獲得。通算3オーバーとしてローアマチュアに輝いた。レプリカの他、副賞が贈られた。ベストスコア賞はアマチュアのため、記念品が贈られた。
決勝ラウンドの6バーディは、1番、2番、5番、6番、10番、11番と2連続が3回。どれも、まず最初に50センチにつけた「ラクラク」バーディの後に7メートル、3メートル、4メートルと長めを沈めた。「今日はパッティングが良かったです。バーディパットも入ったけど、今日は全体にショットが乗らなくて、ショートゲームで堪えて、パーセーブができました」と石垣選手。「三重県オープン出場は2回目ですが、今回の目標はローアマでした、というのも、前回、1打の差で逃したんです。だから、リベンジできてほんとに良かったです」。今年度のMGAトレセンメンバーであり、CGA強化育成選手でもある。
2位 
児島達之選手(MGRA推薦)  152=77、75(38、37)

初日は25位タイ(アマチュアでは4位タイ)だった。決勝では前半に2ボギーとするも、後半は3バーディ、2ボギー、1ダブルボギーの37でフィニッシュした。「今日は雨だったし、ちょうど良かったかも。無理しなくてプレーできたし、後半はラーキーバーディが3つもありました。今回は、硬いグリーン、雨の日、広いコースと僕の強いところが3拍子揃ったのが良かったかなあ」と穏やかな笑顔で振り返った児島選手は58歳。堂々のシニア世代ながら、そのがっしりした体格で、距離は240ヤードを軽く飛ばす。とはいえ、なんだか歩き方が変だったので尋ねると、
「実は、このところ、右足の膝が痛くて、歩くのも大変。でもゴルフのショットは大丈夫(笑)なので、試合にも出てきました。膝を痛めたのは、最近、ゴルフ仲間の藤井広文選手と始めたクレー射撃のせいなんですよね。右足で踏ん張るからなのかなあ。楽しいよ〜」。ゴルフより熱中しているような話しぶりで、近い将来、クレー射撃でも名前を拝見することがあるのかも!!
3位 
寺田麗紅斗選手(白山ヴィレッジ) 154=80、74(36、38)

初日58位タイで、インコース2組目の早いスタートだった寺田選手は、この日を2オーバーでホールアウトし通算10オーバー。その時点で、アマチュアトップ、「3位入賞までは表彰式があるから」と待機することに。その後、石垣選手が68のビッグスコアを出してアマトップになり、寺田選手はアマ2位に、さらに児島選手が通算8オーバーでフィニッシュしたため、アマ3位となる。それからは上回る選手は現れず、寺田選手の3位入賞が確定した。ホールアウトしてから長〜い待ち時間となったが、「3位入賞でレプリカもいただけるし、嬉しい。ここは初めてのコースでした。昨日はノーチャンスだったけど、今日は全体的にパターがいい感触でした。後半の5番で、上からの8メートルが入ったガッツパーがあったし、最後の18番は残り30ヤードのアプローチが1メートルについてバーディ取れた。後半に頑張れたのが良かった」と振り返った。
寺田選手は立命館大をこの春卒業、プロゴルファーを目指すのではなく、アマチュア選手として競技を続けていくと言う。「実は、結婚しました。ゴルフ部の先輩です。仕事をしながら競技に出るのは大変なのでゴルフはやめようと思ってたんですが、彼女は試合にはどんどん出てと言ってくれます」と寺田選手。今年もすでに、三重県男子アマや中部アマに出場した。